【今週末の予想提供】、【先週の展望コメント】
【今週末の予想提供】
※提供レース、提供時間、価格は変更になる場合があります
◆11月6日(土)
【土曜メインレース】(350円)
…前日23時ごろor当日11時ごろ
京王杯2歳S、ファンタジーS
【土曜後半レース】(未定)
…当日12時ごろor当日14時ごろ
2鞍以上(10R以降)
◆11月7日(日)
【日曜メインレース】(350円)
…前日23時ごろor当日11時ごろ
アルゼンチン共和国杯、みやこS
【日曜後半レース】(未定)
…当日12時ごろor当日14時ごろ
2鞍以上(10R以降)
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【先週の展望コメント】(日曜メインレース、土曜メインレース)
【日曜メインレース】
天皇賞(秋)
1着 エフフォーリア 評価S 騎手S
2着 コントレイル 評価S 騎手A
3着 グランアレグリア 評価S 騎手S
カシオペアS
1着 ファルコニア 評価A 騎手B
2着 ヴァンケドミンゴ 評価B 騎手B
3着 アドマイヤビルゴ 評価A 騎手A
東京11R
天皇賞(秋)(GI) 10月31日(日) 3強対決に注目
東京の芝2000mで争われるGI競走。
芝は開催4週目で、先週までのAコースからBコース使用に替わっている。1コーナー奥の引き込み線からのスタート。すぐに2コーナーの左カーブが来るため、外枠だとコースロスが生まれる。道中に起伏あり。直線残り450m~300mまで少し急な上り坂になっている。直線距離は525.9m。
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前日の夜の段階で、コントレイルが単勝260円で1番人気、グランアレグリアが290円で2番人気、エフフォーリアが380円で3番人気。3連複のオッズを見ると、この3頭の1-5-9が360円となっている。
“3強対決”の図式が濃く、それぞれ4歳の牡馬、5歳の牝馬、3歳の牡馬で歩んできた道が違うのが特徴的だ。3強対決は一角が崩れるケースが多いが、そもそも競馬はそう簡単に人気上位3頭では決まらない。天皇賞はどうなるのか…。
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◆11月6日(土)
【土曜メインレース】(350円)
…前日23時ごろor当日11時ごろ
京王杯2歳S、ファンタジーS
【土曜後半レース】(未定)
…当日12時ごろor当日14時ごろ
2鞍以上(10R以降)
◆11月7日(日)
【日曜メインレース】(350円)
…前日23時ごろor当日11時ごろ
アルゼンチン共和国杯、みやこS
【日曜後半レース】(未定)
…当日12時ごろor当日14時ごろ
2鞍以上(10R以降)
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【先週の展望コメント】(日曜メインレース、土曜メインレース)
【日曜メインレース】
天皇賞(秋)
1着 エフフォーリア 評価S 騎手S
2着 コントレイル 評価S 騎手A
3着 グランアレグリア 評価S 騎手S
カシオペアS
1着 ファルコニア 評価A 騎手B
2着 ヴァンケドミンゴ 評価B 騎手B
3着 アドマイヤビルゴ 評価A 騎手A
東京11R
天皇賞(秋)(GI) 10月31日(日) 3強対決に注目
東京の芝2000mで争われるGI競走。
芝は開催4週目で、先週までのAコースからBコース使用に替わっている。1コーナー奥の引き込み線からのスタート。すぐに2コーナーの左カーブが来るため、外枠だとコースロスが生まれる。道中に起伏あり。直線残り450m~300mまで少し急な上り坂になっている。直線距離は525.9m。
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前日の夜の段階で、コントレイルが単勝260円で1番人気、グランアレグリアが290円で2番人気、エフフォーリアが380円で3番人気。3連複のオッズを見ると、この3頭の1-5-9が360円となっている。
“3強対決”の図式が濃く、それぞれ4歳の牡馬、5歳の牝馬、3歳の牡馬で歩んできた道が違うのが特徴的だ。3強対決は一角が崩れるケースが多いが、そもそも競馬はそう簡単に人気上位3頭では決まらない。天皇賞はどうなるのか…。
コントレイルは無敗のまま三冠馬に輝いたあと、ジャパンカップで2着、4歳になって春に大阪杯は道悪の中で3着だった。言うまでもなく、ジャパンカップを使ったのは異常なこと。矢作芳人師もそれは認めていて、出走したのは「引退レースだったアーモンドアイと戦えるチャンスがそこしかなかった」という理由からである。
無理使いしたことでじっくりと休ませたが、大阪杯でも完全に立ち直ってはいなかったのもかもしれない。疲れが残ったので宝塚記念はパス。鳥取の大山ヒルズで静養し、9月28日に栗東に帰厩した。
攻めの気配はかなりいい。2週前に主戦の福永祐一が跨ってCWコースで64秒台-11秒台で先着。1週前も福永騎乗でCWコースで併せ馬を行い、63秒台の好時計で先着した。今週は助手が乗って坂路で51秒7-12秒1。ほぼ馬なりの調整で、大きな跳びで推進力ある走りが目立っていた。いい仕上がりにあるのは間違いない。
グランアレグリアは大阪杯で初めて2000mに挑戦し、3着コントレイルとクビ差の4着。次に中5週でヴィクトリアマイルを使って圧勝し、中2週と間隔が詰まっていた安田記念はアタマ差の2着だった。
その後は福島県のノーザンファーム天栄に放牧に出されていたが、息づかいに違和感が生じ、喉頭蓋エントラップメントの症状があることが判明。12日に軟口蓋を切開し、喉頭蓋を開放する手術を行った。手術自体は短期間で行う簡単なものだったとのことである。
美浦に帰厩したのは9月29日。そこからは坂路とウッドコースで意欲的に乗り込んできた。10月13日の段階で、坂路で50秒8。1週前には主戦のルメールが騎乗してウッドで66秒4-12秒3が出て、今週はやはりルメール騎乗、ウッドで65秒-11秒7で追われた。コントラチェックを大きく追走する形で同入している。
これまで最も強い負荷をかけられたのは3歳の阪神カップ(5馬身差で圧勝)と4歳の安田記念(アーモンドアイを破ってV)だったが、この2つに負けないぐらいにハードに乗られてきた。
これだけやれているのだからノドの心配はないのだろう。ただ、何しろ場所が場所、先日もクリソベリルがノドが原因で引退したばかり。もちろん攻めと実戦では大きな違いがあり、影響が出ないことを祈るばかりだ。
ノドに問題がないとして、精神面で大きく成長しており、キレイな馬場の府中なら2000mにも難なく対応してくるだろう。
エフフォーリアは春に皐月賞を好位のインから抜け出して一冠。ダービーはハナ差の2着だったが、直線で早めに先頭に立ち、そこからかなり外に動いた。結果、シャフリヤールに内をすくわれたものである。勝ち時計の2分22秒5はダービーレコードだった。
若い横山武史がパニック気味に強引に乗ってしまったもの。ごく普通の競馬をすれば、普通に勝っていた。二冠馬になっていたら、秋は菊花賞を使うしかなく、この場にはいなかったかもしれない。
武史は菊花賞でタイトルホルダーを勝利にみちびき、騎手としては準三冠となった。腕力が強く、馬を伸ばすという意味では現役トップレベル。JRAでは川田将雅と双璧と言える。以前はかなり雑に乗るところがあったが、丁寧さが出てきた。さらなる飛躍が楽しみだ。
エフフォーリアは9月30日に放牧先のノーザンファーム天栄から美浦に戻った。追い日はウッドコースで、坂路も挟んで入念な調整ぶり。ここ2週は武史が手綱を取り、1週前にウッドで69秒1-11秒3、今週はウッドで69秒3-11秒3で追われている。
基本的に終い重点の稽古。1週前に66秒ぐらいでやれていると良かった気もするが、武史は「パワーがついて、一段と成長した」と話している。調教後の計量は前走比12キロ増の522キロ。1週前にボテッと見えた腹回りもすっきりしてきた。若干、余裕があるかもしれないが、態勢はほぼ整ったとみていいだろう。
やはりこの3頭が上位を争う可能性が高い。食い込むとすれば、少し前で運ぶことができるカレンブーケドール、ポタジェ、トーセンスーリヤか。差し馬ではサンレイポケット、ペルシアンナイト、ユーキャンスマイルあたり。
あと、カイザーミノルの名前を挙げておきたい。毎日王冠では久しぶりに1800mを使って0秒3差の5着。追われて決め手を欠いた内容だったが、ゴール板を過ぎてから、またスーッと脚を使って先頭に並んでいた。
ゴール板を過ぎたあとの動き、姿を見るのは、とても大事なこと。息を止めた形の全力疾走から解放されてどうなるかで、スタミナが残っているのか、走り切ったレースだったのかを判別することができる。
先にも書いたタイトルホルダー。ダービーは6着だったが、厳しい競馬の中で直線はジリジリと下がり、しかし、ゴール板を過ぎるとスッと先頭に立っていた。タンクを使い切っていない証拠で、異様なスタミナがあることを証明するものだった。
カイザーミノルに関しては、ブリンカーを着けてから内容が上がっている。噛み気味に走っても追われて渋太く抵抗するし、それでいて全力で走っていないようにも見える。前2走で跨った横山典弘は「この馬は何かを隠し持っている」と話し、それでマイルではなく、距離を延ばして2000mの天皇賞に挑むことになった。
さすがに相手が強い感じだが、逃げの手に出る可能性があるし、ノリが何か仕掛けてくるかもしれない。今回、アッと言わせるシーンがないとは言い切れず、結果が出なかったとしても、どこかで穴を開けそうだ。
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以下、出走全馬の評価、騎手の評価である(50音順)。
エフフォーリア 評価S 騎手S
カイザーミノル 評価B 騎手A
カデナ 評価C 騎手A
カレンブーケドール 評価A 騎手B
グランアレグリア 評価S 騎手S
コントレイル 評価S 騎手A
サンレイポケット 評価B 騎手B
トーセンスーリヤ 評価A 騎手B
ヒシイグアス 評価B 騎手S
ペルシアンナイト 評価B 騎手B
ポタジェ 評価A 騎手S
ムイトオブリガード 評価C 騎手B
モズベッロ 評価C 騎手B
ユーキャンスマイル 評価B 騎手B
ラストドラフト 評価C 騎手B
ワールドプレミア 評価C 騎手A
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阪神11R
カシオペアステークス(L) 10月31日(日) 混戦ムード
阪神の芝1800m(外)で争われるリステッド競走。
芝は開催4週目で、Aコース使用4週目になっている。2コーナーからのスタート、外回りコース使用でワンターン。4コーナーの残り600mから下リ坂になり、直線残り200m~100mが急な上り坂になっている。直線距離は473.6m(Aコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mあたりからペースが上がり、ラスト1ハロンが少しかかるというラップ構成になりやすい。
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以下、出走全馬のポイントと評価、騎手の評価である(50音順)。
【アドマイヤビルゴ】評価A 騎手B
デビュー時にクラシック候補と言われた素材。馬体の成長が欲しいが、復帰戦のケフェウスSでは道悪の中を2番手追走からクビ差の2着に応戦した。間隔を取り、攻め量は上々。阪神の芝1800m(外)は適す条件で、57キロは少し影響するかも。
【アフランシール】評価C 騎手A
“1400mの差し”というイメージだが、新潟の芝1800m(外)で行われた春の福島牝馬Sでは0秒3差の8着に駆けた。中距離にメドは立っている。ただ、夏の朱鷺Sは、掛かって自滅した。久々で攻めの動きはひと息。
【ヴァルコス】評価B 騎手A
父がノヴェリスト、祖母がウインドインハーヘアという底力ある血統。3歳時に青葉賞で早めに動く競馬からクビ差の2着に駆けている。脚元が弱く、1年ぶり、時計は坂路のみ。叩いた方が良さそうだが、陣営の感触は悪くない。
【ヴァンケドミンゴ】評価B 騎手B
祖母はオークス馬ウメノファイバー。切れはひと息だが、持久力ある末脚を発揮する。京都で行われた昨年の当レースは0秒2差の3着で、次走で福島記念をクビ差の2着に駆けた。攻め量は上々。混戦になれば。
【ウインイクシード】評価A 騎手A
岡田一族らしく、“長く渋太く脚を使う”というタイプ。重賞で2着が1回、3着が2回ある。追い切りは芝コースに入れてしっかりと先着。外回りコースの直線は長いが、前でスムーズな競馬ができそうなメンバーで。
【エアロロノア】評価A 騎手A
祖母は秋華賞馬エアメサイア。条件級を3連勝し、初の重賞挑戦だったマイラーズCでは、速い時計の中を0秒2差の5着に伸びた。久々の前走は押しが利かずに7着。まだ完成前という印象はあるが、叩き2戦目、実績ある阪神で。
【ドゥオーモ】評価B 騎手B
7歳だった昨年は、小倉大賞典を52キロのハンデで2着、函館記念をハンデ53キロで2着。ムラな面があるが、しっかり脚が溜まるとグッと伸びてくる。栗東のコースと坂路で乗り込みは順調。57キロでも上がりがかかれば。
【ファルコニア】評価A 騎手B
3歳時にスプリングSで4着、京都新聞杯で3着。4歳の春に条件級を連勝してオープン入りし、エプソムCで内めを攻めて3着に応戦した。小倉記念(6着)は厳しい競馬に。坂路でやって、量的には上々。(2.1.0.0)の阪神、リステッドなら主力。
【フランツ】評価A 騎手B
オープン、リステッドで2着が2回、3着が1回。重賞の最高は新潟記念の5着。道中で行きたがったり、追われて気を抜いたりと気性に課題があるが、能力は高い。音無秀孝流で坂路(栗東)でしっかりと。噛み合えば好勝負になる。
【ベステンダンク】評価B 騎手B
自分のリズムで走ると粘り強さを発揮する。当レースは7歳時に2着。リステッドを1勝し、重賞はマイラーズCで2着がある。3走前からブリンカーを着け、米子Sでは59キロで逃げて4着。今回も59キロだが、マークが緩むとあるいは。Bは外す。
【ホウオウピースフル】評価A 騎手C
ブラストワンピース(有馬記念)の妹。3歳の春にフローラSでクビ差の2着に好走している。うるさい気性が課題だったが、前2走ではタメる形から4着に伸びた。コースと坂路で十分に乗って好仕上がり。落ち着いて走れば勝ち負けまで。穴で狙い目あり。
【マンオブスピリット】評価B 騎手A
3歳時の春に京都新聞杯でクビ差の2着。勝ったのはディープボンドで、3着がファルコニアだった。その後は結果が出ず、中間に去勢手術を施した。コースを中心に攻めは入念。叩いた方がいいが、変わる可能性はある。
【メイショウエイコウ】評価C 騎手B
5勝はダート。が、芝で走れるフットワークで、実際に今年2月の関門橋Sでは終いに脚を使って3着とクビ差の4着に駆けている。久々を叩いての中1週。間隔が詰まっていても問題はない。1800mでも少し時計がかかってくれれば。
【リプレーザ】評価A 騎手B
3歳1勝クラス勝ちは阪神の芝1200m(内)。大外を回り、32秒9の上がりで猛然と追い込み切った。次走でダ1870mの交流重賞を勝ち、JDDで0秒1差の5着に健闘している。坂路(栗東)で乗り込んでいて、もう1本あれば理想か。底が割れず、54キロなら古馬相手でも。穴で狙い目あり。
【レッドガラン】評価A 騎手C
昨年の春に今回と舞台が一緒の大阪城S(L)を好位から抜けてV。秋の当レースは0秒2差の4着だった。約半年ぶりの実戦だった前走では内から脚を使って3着。1週前に栗東CWで追い、今週は坂路でラスト11秒9。好勝負必至。
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【土曜メインレース】
スワンS
1着 ダノンファンタジー 評価A 騎手S
2着 サウンドキアラ 評価B 騎手B
3着 ホウオウアマゾン 評価B 騎手A
東京11R
アルミテスステークス(GIII) 10月30日(土) スロー経験馬ばかり
2歳の牝馬が争うGIII競走で、舞台は東京の芝1600m。
芝は開催4週目で、先週までのAコースからBコース使用に替わっている。2コーナーからのスタート、箱が大きく、ワンターンのコース。道中は起伏がある。直線距離は525.9mで、残り450m~300mは上り坂になっている。
先週は土曜にマイルの富士S(GII)が行われた。少し水を含んだ良馬場で、ロータスランドが逃げて1000mを58秒7で通過する。直線はソングラインが外めを割って抜けて戴冠。2着は大外から追い込んだサトノウィザードで、3着も外から伸びたタイムトゥヘヴンだった。勝ち時計は1分33秒2で、上がりは【11秒3-11秒5-11秒7】の34秒5だった。
春ほど走りやすい馬場ではなく、適度にスピードが出る状態。3コーナー~4コーナーは内が悪くなっていて、直線もラチ沿いは少し荒れていた。レースが流れると、中~外めを伸びて好走するケースが多くなっていた。
今週からBコース使用。内柵から3mのところに仮柵が設置されるので、傾向が変わるかもしれない。JRAからは「柵の移動により傷んだ箇所がカバーされ、全体的に概ね良好な状態です」と発表があった。
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昨年の当レースには、ソダシという絶対的な存在がいた。札幌2歳Sを厳しい競馬の中でレコード勝ちし、“真の強さ”があることはすでに証明されていた。レースは2番手から早めに抜け出して押し切る盤石の勝ちっぷり。配当を見直してみると、単勝が350円もついていた。
今年は11頭立て。“スロー中、速い馬場の中で、切れる脚を使って勝ち上がってきた”という勢力ばかりというのが特徴的である。
ある程度は流れた競馬を経験しているのは、シンティレーション、サークルオブライフの2頭。
シンティレーション(騎手S)は北海道の2戦で、先行して右にモタれるところがありながら結果を出した。左回りの府中は合うはずだし、ヤネは追いに関しては現役トップレベルの横山武史。まだビシビシと攻められないが、潜在能力は高い。
サークルオブライフ(騎手A)はミルコ・デムーロが騎乗。中山のマイルで2戦目に初勝利を挙げたが、後手に回りながら早めにポジションを上げ、そこで一旦、息を入れるという競馬。十分に余裕があり、直線でしっかり伸びて勝ち切った。ゴールした時に余力があった。
この機動力ある2頭は、穴候補として注目される。
人気を背負うことになるフォラブリューテ(騎手S)は、マイルチャンピオンシップを勝ったブルーメンブラットの仔。新潟の新馬では、速い馬場、スローだったといえ、33秒0の上がりで鋭く抜け出す強さを見せた。馬体に成長余地が残るが、ルメール騎乗でもちろん有力。
おそらく2番人気のベルクレスタ(騎手S)は、姉にヴィクトリアマイルを勝ったアドマイヤリードがいる。中間は栗東の坂路とCWコースでファーストフォリオ(古馬オープン)と併せて意欲的に追われていて、争覇圏内の一頭だ。ヤネは松山弘平。
ミント(騎手A)とシンシアウィッシュ(騎手B)は、ともに新潟の稍重で新馬勝ち。直線で見せた迫力ある伸びは印象的だった。十分に通用する。
ロムネヤ(騎手B)は410キロ台で小ぶりだが、ディープインパクト産駒でバネのある走り。ヴァンルーラー(騎手A)とトーセンシュシュ(騎手B)、シゲルイワイザケ(騎手A)も前走で33秒台の上がりを使っている。ボンクラージュ(騎手B)は単騎逃げの展開に持ち込めるかもしれない。
どんな展開、どんなペースになるのか流動的。調教師、ジョッキーの考え次第で結果は変わってくるだろう。2歳牝馬同士の戦いということもあるし、楽しみではあって、馬券的には焦点を絞りづらい一戦である。
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阪神11R
スワンステークス(GII) 10月30日(土) 混戦ムード
阪神の芝1400m(内)で争われるGII競走。
芝は開催4週目で、Aコース使用4週目になっている。2コーナーからのスタート、ワンターンのコース。残り800mから下り坂になり、直線残り200m~100mが急な上り坂になっている。直線距離は356.5m(Aコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mぐらいからペースが上がり、ラスト1ハロンがかかるというラップ構成になりやすい。
良馬場だった先週の日曜の競馬を見ると、まず2勝クラスの芝1200m(内)戦が1分08秒3で決着。逃げたスーパーウーパーが3ハロンを33秒7で通過したあとも10秒9-11秒2と速いラップで飛ばし、そのまま押し切った。ラストは12秒5かかっていた。
3勝クラスの芝1600m(外)戦は、エアファンディタが中ほどの馬群を割って抜け出してV。勝ち時計は1分33秒4で、1000m通過は59秒9、上がりは【11秒1-10秒7-11秒7】の33秒5だった。
芝3000m(内)の菊花賞はタイトルホルダーが逃げて5馬身差で圧勝。勝ち時計は3分04秒6だった。ラップには上げ下げがあり、上がりは【11秒5-11秒4-12秒2】の35秒1だった。
1週目と2週目は少し力を要すぐらいの馬場だったが、3週目の先週はそれなりに速い状態だった。4週目の今週もAコース。JRAからは「内回り3コーナーから4コーナーに傷みがありますが、その他の箇所については概ね良好な状態です」と発表があった。
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以下、出走全馬のポイントと評価、騎手の評価である(50音順)。
【アイラブテーラー】評価B 騎手B
ゲートは遅く、道中で折り合えば鋭い決め手を発揮する。当舞台では2月の京都牝馬Sを大外から伸びて4着に食い込んだ。復帰戦の信越Sは直線で捌きづらい場面。中1週が鍵になるが、噛み合えば牡馬相手でも。
【ガゼボ】評価C 騎手C
3勝クラスを勝ったのが当舞台。高速馬場だったが、1分19秒9で走破したことがある。前走は少し後手に回る競馬になり、それでも直線で脚を使って4着。ヤネの甘さは問題だが、スムーズに立ち回ると抵抗するシーンも。
【カツジ】評価B 騎手A
ニュージーランドT、スワンSとGIIを2勝。マイルチャンピオンシップ4着の実績も。タメれば切れるし、昨年のスワンS勝ちは意表を突いた逃げを打ってのVだった。前2走は明確な敗因あり。少し不安定だが、能力的にはヒケを取らない。
【ギルデッドミラー】評価A 騎手A
前進気勢が強すぎるが、脚力は相当。3歳時にNHKマイルCで3着に好走している。1400m適性は高く、2月の京都牝馬Sでは外からしっかり脚を使って2着した。仕上がりは早く、うまく息が入ると上位浮上がある。
【クリノガウディー】評価A 騎手A
昨年の高松宮記念では、4着に降着になったものの1位で入線。春の連勝は内に切れながら抜け出す競馬だった。粗っぽさが目立つが、能力は上位。右回りでも走れるし、攻めでも動いている。気分次第で。
【サウンドキアラ】評価B 騎手B
昨年は京都金杯、京都牝馬S、阪神牝馬Sと重賞を3連勝。ヴィクトリアマイルではアーモンドアイの2着に駆けた。その後は休みがち。1週前に坂路(栗東)で51秒0-11秒7が出て元気はあるが、少し太いとのことで。
【ステルヴィオ】評価A 騎手A
3歳時にマイルチャンピオンシップを制覇。昨年の当レースでは、道中で挟まれる不利がありながら2着に伸びている。前走はノドの手術明けとすれば上々。使って攻めの動きが軽くなっていて、前進必至の情勢。
【セイウンコウセイ】評価A 騎手B
17年に高松宮記念を1馬身1/4差で快勝、19年には2着。8歳になったが、キーンランドCで3着と久しぶりに馬券に絡んだ。13日に美浦ウッドで63秒2の猛時計。1週前は緩めた。1400mもこなせるし、怖さがある。
【タイムフライヤー】評価B 騎手B
2歳時にホープフルSで芝のGIを制覇。4歳の夏からダートを使いはじめ、エルムS勝ち、フェブラリーS5着等の実績を残している。前進気勢が強くて乗り難しく、初の1400mはプラスに出る可能性が。攻めも動いて要注意。大外枠がどうか。
【ダノンファンタジー】評価A 騎手S
2歳時に阪神ジュベナイルFでGI制覇。牝馬三冠は4着、5着、8着。当舞台は昨年の阪神カップで牡馬を破って快勝。インで折り合い、ロスなく運んで抜け出した。豊富に乗り込んで好仕上がり。気性が強く、気配と折り合いがポイントに。
【ビッククインバイオ】評価B 騎手C
母は秋華賞2着馬。前向きに走る気性で、1400mはピッタリ。前2走は共に直線で先頭に立つシーンがあっての4着だった。栗東に転厩して3戦目、CWコースでも坂路でも動いている。強敵相手だが、流れに恵まれるとあるいは。
【ファーストフォリオ】評価C 騎手A
母がシーザリオで、兄にエピファネイアやサートゥルナーリアがいる超良血馬。1200mを使われてきたが、1500mの前走では直線で引いて外に出すロスがありながら差し切った。仕上がりは良好。相手は強いが、スムーズなら。
【フィアーノロマーノ】評価B 騎手B
気持ちが強く、折り合いがつくと高いパフォーマンスを見せる。ダービー卿CT、京阪杯と重賞を2勝。阪神は得意で、当舞台は阪神カップ2着、阪急杯2着(繰り上がり)あり。乗り込んだが、骨折明けの分で息保ちが課題。
【ホウオウアマゾン】評価B 騎手A
デイリー杯2歳Sはレコードのアタマ差2着。3歳になって久々、重馬場でアーリントンCを力強く押し切った。トモがしっかりしていない段階だが、1週前に栗東CWでコントレイルと併せ、今週は坂路で先着した。54キロの利は大きい。
【マイスタイル】評価A 騎手A
古くはダービーで4着。5歳時には夏に函館記念を勝ち、秋にスワンSを3着して、マイルチャンピオンシップで逃げて4着に踏ん張った。7歳でも活気あるレースぶり。攻めでも動いていて、息を入れつつスピードを活かせると一発も。
【リレーションシップ】評価B 騎手B
大型馬で難しいところがあり、気性も完成前。能力自体は相当で、1400mだと走りのリズムが良い。前走は勝ちっぷり、時計と優秀。これまでは中2週で動けていないが、栗東CWコースで長めからやれている。GIIでも。
【ルフトシュトローム】評価B 騎手B
3歳の春にニュージーランドTをV。4コーナーで外に振られたが、構わずに伸びて差し切った。次走でNHKマイルCを5着している。大型馬で体質の弱さが問題。乗り込んではきていて、素質でカバーできるか。
【ルークズネスト】評価A 騎手B
気性が強いが、それでシンザン記念をピクシーナイトの2着、ファルコンSでグレナディアガーズを破ってV。前走はなだめて乗られ、2着に伸びた。攻めは終い重点だが、これでいいか。1400mはベスト。54キロの利あり。3番枠でゴチャつかなければVも。
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無理使いしたことでじっくりと休ませたが、大阪杯でも完全に立ち直ってはいなかったのもかもしれない。疲れが残ったので宝塚記念はパス。鳥取の大山ヒルズで静養し、9月28日に栗東に帰厩した。
攻めの気配はかなりいい。2週前に主戦の福永祐一が跨ってCWコースで64秒台-11秒台で先着。1週前も福永騎乗でCWコースで併せ馬を行い、63秒台の好時計で先着した。今週は助手が乗って坂路で51秒7-12秒1。ほぼ馬なりの調整で、大きな跳びで推進力ある走りが目立っていた。いい仕上がりにあるのは間違いない。
グランアレグリアは大阪杯で初めて2000mに挑戦し、3着コントレイルとクビ差の4着。次に中5週でヴィクトリアマイルを使って圧勝し、中2週と間隔が詰まっていた安田記念はアタマ差の2着だった。
その後は福島県のノーザンファーム天栄に放牧に出されていたが、息づかいに違和感が生じ、喉頭蓋エントラップメントの症状があることが判明。12日に軟口蓋を切開し、喉頭蓋を開放する手術を行った。手術自体は短期間で行う簡単なものだったとのことである。
美浦に帰厩したのは9月29日。そこからは坂路とウッドコースで意欲的に乗り込んできた。10月13日の段階で、坂路で50秒8。1週前には主戦のルメールが騎乗してウッドで66秒4-12秒3が出て、今週はやはりルメール騎乗、ウッドで65秒-11秒7で追われた。コントラチェックを大きく追走する形で同入している。
これまで最も強い負荷をかけられたのは3歳の阪神カップ(5馬身差で圧勝)と4歳の安田記念(アーモンドアイを破ってV)だったが、この2つに負けないぐらいにハードに乗られてきた。
これだけやれているのだからノドの心配はないのだろう。ただ、何しろ場所が場所、先日もクリソベリルがノドが原因で引退したばかり。もちろん攻めと実戦では大きな違いがあり、影響が出ないことを祈るばかりだ。
ノドに問題がないとして、精神面で大きく成長しており、キレイな馬場の府中なら2000mにも難なく対応してくるだろう。
エフフォーリアは春に皐月賞を好位のインから抜け出して一冠。ダービーはハナ差の2着だったが、直線で早めに先頭に立ち、そこからかなり外に動いた。結果、シャフリヤールに内をすくわれたものである。勝ち時計の2分22秒5はダービーレコードだった。
若い横山武史がパニック気味に強引に乗ってしまったもの。ごく普通の競馬をすれば、普通に勝っていた。二冠馬になっていたら、秋は菊花賞を使うしかなく、この場にはいなかったかもしれない。
武史は菊花賞でタイトルホルダーを勝利にみちびき、騎手としては準三冠となった。腕力が強く、馬を伸ばすという意味では現役トップレベル。JRAでは川田将雅と双璧と言える。以前はかなり雑に乗るところがあったが、丁寧さが出てきた。さらなる飛躍が楽しみだ。
エフフォーリアは9月30日に放牧先のノーザンファーム天栄から美浦に戻った。追い日はウッドコースで、坂路も挟んで入念な調整ぶり。ここ2週は武史が手綱を取り、1週前にウッドで69秒1-11秒3、今週はウッドで69秒3-11秒3で追われている。
基本的に終い重点の稽古。1週前に66秒ぐらいでやれていると良かった気もするが、武史は「パワーがついて、一段と成長した」と話している。調教後の計量は前走比12キロ増の522キロ。1週前にボテッと見えた腹回りもすっきりしてきた。若干、余裕があるかもしれないが、態勢はほぼ整ったとみていいだろう。
やはりこの3頭が上位を争う可能性が高い。食い込むとすれば、少し前で運ぶことができるカレンブーケドール、ポタジェ、トーセンスーリヤか。差し馬ではサンレイポケット、ペルシアンナイト、ユーキャンスマイルあたり。
あと、カイザーミノルの名前を挙げておきたい。毎日王冠では久しぶりに1800mを使って0秒3差の5着。追われて決め手を欠いた内容だったが、ゴール板を過ぎてから、またスーッと脚を使って先頭に並んでいた。
ゴール板を過ぎたあとの動き、姿を見るのは、とても大事なこと。息を止めた形の全力疾走から解放されてどうなるかで、スタミナが残っているのか、走り切ったレースだったのかを判別することができる。
先にも書いたタイトルホルダー。ダービーは6着だったが、厳しい競馬の中で直線はジリジリと下がり、しかし、ゴール板を過ぎるとスッと先頭に立っていた。タンクを使い切っていない証拠で、異様なスタミナがあることを証明するものだった。
カイザーミノルに関しては、ブリンカーを着けてから内容が上がっている。噛み気味に走っても追われて渋太く抵抗するし、それでいて全力で走っていないようにも見える。前2走で跨った横山典弘は「この馬は何かを隠し持っている」と話し、それでマイルではなく、距離を延ばして2000mの天皇賞に挑むことになった。
さすがに相手が強い感じだが、逃げの手に出る可能性があるし、ノリが何か仕掛けてくるかもしれない。今回、アッと言わせるシーンがないとは言い切れず、結果が出なかったとしても、どこかで穴を開けそうだ。
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以下、出走全馬の評価、騎手の評価である(50音順)。
エフフォーリア 評価S 騎手S
カイザーミノル 評価B 騎手A
カデナ 評価C 騎手A
カレンブーケドール 評価A 騎手B
グランアレグリア 評価S 騎手S
コントレイル 評価S 騎手A
サンレイポケット 評価B 騎手B
トーセンスーリヤ 評価A 騎手B
ヒシイグアス 評価B 騎手S
ペルシアンナイト 評価B 騎手B
ポタジェ 評価A 騎手S
ムイトオブリガード 評価C 騎手B
モズベッロ 評価C 騎手B
ユーキャンスマイル 評価B 騎手B
ラストドラフト 評価C 騎手B
ワールドプレミア 評価C 騎手A
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阪神11R
カシオペアステークス(L) 10月31日(日) 混戦ムード
阪神の芝1800m(外)で争われるリステッド競走。
芝は開催4週目で、Aコース使用4週目になっている。2コーナーからのスタート、外回りコース使用でワンターン。4コーナーの残り600mから下リ坂になり、直線残り200m~100mが急な上り坂になっている。直線距離は473.6m(Aコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mあたりからペースが上がり、ラスト1ハロンが少しかかるというラップ構成になりやすい。
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以下、出走全馬のポイントと評価、騎手の評価である(50音順)。
【アドマイヤビルゴ】評価A 騎手B
デビュー時にクラシック候補と言われた素材。馬体の成長が欲しいが、復帰戦のケフェウスSでは道悪の中を2番手追走からクビ差の2着に応戦した。間隔を取り、攻め量は上々。阪神の芝1800m(外)は適す条件で、57キロは少し影響するかも。
【アフランシール】評価C 騎手A
“1400mの差し”というイメージだが、新潟の芝1800m(外)で行われた春の福島牝馬Sでは0秒3差の8着に駆けた。中距離にメドは立っている。ただ、夏の朱鷺Sは、掛かって自滅した。久々で攻めの動きはひと息。
【ヴァルコス】評価B 騎手A
父がノヴェリスト、祖母がウインドインハーヘアという底力ある血統。3歳時に青葉賞で早めに動く競馬からクビ差の2着に駆けている。脚元が弱く、1年ぶり、時計は坂路のみ。叩いた方が良さそうだが、陣営の感触は悪くない。
【ヴァンケドミンゴ】評価B 騎手B
祖母はオークス馬ウメノファイバー。切れはひと息だが、持久力ある末脚を発揮する。京都で行われた昨年の当レースは0秒2差の3着で、次走で福島記念をクビ差の2着に駆けた。攻め量は上々。混戦になれば。
【ウインイクシード】評価A 騎手A
岡田一族らしく、“長く渋太く脚を使う”というタイプ。重賞で2着が1回、3着が2回ある。追い切りは芝コースに入れてしっかりと先着。外回りコースの直線は長いが、前でスムーズな競馬ができそうなメンバーで。
【エアロロノア】評価A 騎手A
祖母は秋華賞馬エアメサイア。条件級を3連勝し、初の重賞挑戦だったマイラーズCでは、速い時計の中を0秒2差の5着に伸びた。久々の前走は押しが利かずに7着。まだ完成前という印象はあるが、叩き2戦目、実績ある阪神で。
【ドゥオーモ】評価B 騎手B
7歳だった昨年は、小倉大賞典を52キロのハンデで2着、函館記念をハンデ53キロで2着。ムラな面があるが、しっかり脚が溜まるとグッと伸びてくる。栗東のコースと坂路で乗り込みは順調。57キロでも上がりがかかれば。
【ファルコニア】評価A 騎手B
3歳時にスプリングSで4着、京都新聞杯で3着。4歳の春に条件級を連勝してオープン入りし、エプソムCで内めを攻めて3着に応戦した。小倉記念(6着)は厳しい競馬に。坂路でやって、量的には上々。(2.1.0.0)の阪神、リステッドなら主力。
【フランツ】評価A 騎手B
オープン、リステッドで2着が2回、3着が1回。重賞の最高は新潟記念の5着。道中で行きたがったり、追われて気を抜いたりと気性に課題があるが、能力は高い。音無秀孝流で坂路(栗東)でしっかりと。噛み合えば好勝負になる。
【ベステンダンク】評価B 騎手B
自分のリズムで走ると粘り強さを発揮する。当レースは7歳時に2着。リステッドを1勝し、重賞はマイラーズCで2着がある。3走前からブリンカーを着け、米子Sでは59キロで逃げて4着。今回も59キロだが、マークが緩むとあるいは。Bは外す。
【ホウオウピースフル】評価A 騎手C
ブラストワンピース(有馬記念)の妹。3歳の春にフローラSでクビ差の2着に好走している。うるさい気性が課題だったが、前2走ではタメる形から4着に伸びた。コースと坂路で十分に乗って好仕上がり。落ち着いて走れば勝ち負けまで。穴で狙い目あり。
【マンオブスピリット】評価B 騎手A
3歳時の春に京都新聞杯でクビ差の2着。勝ったのはディープボンドで、3着がファルコニアだった。その後は結果が出ず、中間に去勢手術を施した。コースを中心に攻めは入念。叩いた方がいいが、変わる可能性はある。
【メイショウエイコウ】評価C 騎手B
5勝はダート。が、芝で走れるフットワークで、実際に今年2月の関門橋Sでは終いに脚を使って3着とクビ差の4着に駆けている。久々を叩いての中1週。間隔が詰まっていても問題はない。1800mでも少し時計がかかってくれれば。
【リプレーザ】評価A 騎手B
3歳1勝クラス勝ちは阪神の芝1200m(内)。大外を回り、32秒9の上がりで猛然と追い込み切った。次走でダ1870mの交流重賞を勝ち、JDDで0秒1差の5着に健闘している。坂路(栗東)で乗り込んでいて、もう1本あれば理想か。底が割れず、54キロなら古馬相手でも。穴で狙い目あり。
【レッドガラン】評価A 騎手C
昨年の春に今回と舞台が一緒の大阪城S(L)を好位から抜けてV。秋の当レースは0秒2差の4着だった。約半年ぶりの実戦だった前走では内から脚を使って3着。1週前に栗東CWで追い、今週は坂路でラスト11秒9。好勝負必至。
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【土曜メインレース】
スワンS
1着 ダノンファンタジー 評価A 騎手S
2着 サウンドキアラ 評価B 騎手B
3着 ホウオウアマゾン 評価B 騎手A
東京11R
アルミテスステークス(GIII) 10月30日(土) スロー経験馬ばかり
2歳の牝馬が争うGIII競走で、舞台は東京の芝1600m。
芝は開催4週目で、先週までのAコースからBコース使用に替わっている。2コーナーからのスタート、箱が大きく、ワンターンのコース。道中は起伏がある。直線距離は525.9mで、残り450m~300mは上り坂になっている。
先週は土曜にマイルの富士S(GII)が行われた。少し水を含んだ良馬場で、ロータスランドが逃げて1000mを58秒7で通過する。直線はソングラインが外めを割って抜けて戴冠。2着は大外から追い込んだサトノウィザードで、3着も外から伸びたタイムトゥヘヴンだった。勝ち時計は1分33秒2で、上がりは【11秒3-11秒5-11秒7】の34秒5だった。
春ほど走りやすい馬場ではなく、適度にスピードが出る状態。3コーナー~4コーナーは内が悪くなっていて、直線もラチ沿いは少し荒れていた。レースが流れると、中~外めを伸びて好走するケースが多くなっていた。
今週からBコース使用。内柵から3mのところに仮柵が設置されるので、傾向が変わるかもしれない。JRAからは「柵の移動により傷んだ箇所がカバーされ、全体的に概ね良好な状態です」と発表があった。
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昨年の当レースには、ソダシという絶対的な存在がいた。札幌2歳Sを厳しい競馬の中でレコード勝ちし、“真の強さ”があることはすでに証明されていた。レースは2番手から早めに抜け出して押し切る盤石の勝ちっぷり。配当を見直してみると、単勝が350円もついていた。
今年は11頭立て。“スロー中、速い馬場の中で、切れる脚を使って勝ち上がってきた”という勢力ばかりというのが特徴的である。
ある程度は流れた競馬を経験しているのは、シンティレーション、サークルオブライフの2頭。
シンティレーション(騎手S)は北海道の2戦で、先行して右にモタれるところがありながら結果を出した。左回りの府中は合うはずだし、ヤネは追いに関しては現役トップレベルの横山武史。まだビシビシと攻められないが、潜在能力は高い。
サークルオブライフ(騎手A)はミルコ・デムーロが騎乗。中山のマイルで2戦目に初勝利を挙げたが、後手に回りながら早めにポジションを上げ、そこで一旦、息を入れるという競馬。十分に余裕があり、直線でしっかり伸びて勝ち切った。ゴールした時に余力があった。
この機動力ある2頭は、穴候補として注目される。
人気を背負うことになるフォラブリューテ(騎手S)は、マイルチャンピオンシップを勝ったブルーメンブラットの仔。新潟の新馬では、速い馬場、スローだったといえ、33秒0の上がりで鋭く抜け出す強さを見せた。馬体に成長余地が残るが、ルメール騎乗でもちろん有力。
おそらく2番人気のベルクレスタ(騎手S)は、姉にヴィクトリアマイルを勝ったアドマイヤリードがいる。中間は栗東の坂路とCWコースでファーストフォリオ(古馬オープン)と併せて意欲的に追われていて、争覇圏内の一頭だ。ヤネは松山弘平。
ミント(騎手A)とシンシアウィッシュ(騎手B)は、ともに新潟の稍重で新馬勝ち。直線で見せた迫力ある伸びは印象的だった。十分に通用する。
ロムネヤ(騎手B)は410キロ台で小ぶりだが、ディープインパクト産駒でバネのある走り。ヴァンルーラー(騎手A)とトーセンシュシュ(騎手B)、シゲルイワイザケ(騎手A)も前走で33秒台の上がりを使っている。ボンクラージュ(騎手B)は単騎逃げの展開に持ち込めるかもしれない。
どんな展開、どんなペースになるのか流動的。調教師、ジョッキーの考え次第で結果は変わってくるだろう。2歳牝馬同士の戦いということもあるし、楽しみではあって、馬券的には焦点を絞りづらい一戦である。
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阪神11R
スワンステークス(GII) 10月30日(土) 混戦ムード
阪神の芝1400m(内)で争われるGII競走。
芝は開催4週目で、Aコース使用4週目になっている。2コーナーからのスタート、ワンターンのコース。残り800mから下り坂になり、直線残り200m~100mが急な上り坂になっている。直線距離は356.5m(Aコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mぐらいからペースが上がり、ラスト1ハロンがかかるというラップ構成になりやすい。
良馬場だった先週の日曜の競馬を見ると、まず2勝クラスの芝1200m(内)戦が1分08秒3で決着。逃げたスーパーウーパーが3ハロンを33秒7で通過したあとも10秒9-11秒2と速いラップで飛ばし、そのまま押し切った。ラストは12秒5かかっていた。
3勝クラスの芝1600m(外)戦は、エアファンディタが中ほどの馬群を割って抜け出してV。勝ち時計は1分33秒4で、1000m通過は59秒9、上がりは【11秒1-10秒7-11秒7】の33秒5だった。
芝3000m(内)の菊花賞はタイトルホルダーが逃げて5馬身差で圧勝。勝ち時計は3分04秒6だった。ラップには上げ下げがあり、上がりは【11秒5-11秒4-12秒2】の35秒1だった。
1週目と2週目は少し力を要すぐらいの馬場だったが、3週目の先週はそれなりに速い状態だった。4週目の今週もAコース。JRAからは「内回り3コーナーから4コーナーに傷みがありますが、その他の箇所については概ね良好な状態です」と発表があった。
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以下、出走全馬のポイントと評価、騎手の評価である(50音順)。
【アイラブテーラー】評価B 騎手B
ゲートは遅く、道中で折り合えば鋭い決め手を発揮する。当舞台では2月の京都牝馬Sを大外から伸びて4着に食い込んだ。復帰戦の信越Sは直線で捌きづらい場面。中1週が鍵になるが、噛み合えば牡馬相手でも。
【ガゼボ】評価C 騎手C
3勝クラスを勝ったのが当舞台。高速馬場だったが、1分19秒9で走破したことがある。前走は少し後手に回る競馬になり、それでも直線で脚を使って4着。ヤネの甘さは問題だが、スムーズに立ち回ると抵抗するシーンも。
【カツジ】評価B 騎手A
ニュージーランドT、スワンSとGIIを2勝。マイルチャンピオンシップ4着の実績も。タメれば切れるし、昨年のスワンS勝ちは意表を突いた逃げを打ってのVだった。前2走は明確な敗因あり。少し不安定だが、能力的にはヒケを取らない。
【ギルデッドミラー】評価A 騎手A
前進気勢が強すぎるが、脚力は相当。3歳時にNHKマイルCで3着に好走している。1400m適性は高く、2月の京都牝馬Sでは外からしっかり脚を使って2着した。仕上がりは早く、うまく息が入ると上位浮上がある。
【クリノガウディー】評価A 騎手A
昨年の高松宮記念では、4着に降着になったものの1位で入線。春の連勝は内に切れながら抜け出す競馬だった。粗っぽさが目立つが、能力は上位。右回りでも走れるし、攻めでも動いている。気分次第で。
【サウンドキアラ】評価B 騎手B
昨年は京都金杯、京都牝馬S、阪神牝馬Sと重賞を3連勝。ヴィクトリアマイルではアーモンドアイの2着に駆けた。その後は休みがち。1週前に坂路(栗東)で51秒0-11秒7が出て元気はあるが、少し太いとのことで。
【ステルヴィオ】評価A 騎手A
3歳時にマイルチャンピオンシップを制覇。昨年の当レースでは、道中で挟まれる不利がありながら2着に伸びている。前走はノドの手術明けとすれば上々。使って攻めの動きが軽くなっていて、前進必至の情勢。
【セイウンコウセイ】評価A 騎手B
17年に高松宮記念を1馬身1/4差で快勝、19年には2着。8歳になったが、キーンランドCで3着と久しぶりに馬券に絡んだ。13日に美浦ウッドで63秒2の猛時計。1週前は緩めた。1400mもこなせるし、怖さがある。
【タイムフライヤー】評価B 騎手B
2歳時にホープフルSで芝のGIを制覇。4歳の夏からダートを使いはじめ、エルムS勝ち、フェブラリーS5着等の実績を残している。前進気勢が強くて乗り難しく、初の1400mはプラスに出る可能性が。攻めも動いて要注意。大外枠がどうか。
【ダノンファンタジー】評価A 騎手S
2歳時に阪神ジュベナイルFでGI制覇。牝馬三冠は4着、5着、8着。当舞台は昨年の阪神カップで牡馬を破って快勝。インで折り合い、ロスなく運んで抜け出した。豊富に乗り込んで好仕上がり。気性が強く、気配と折り合いがポイントに。
【ビッククインバイオ】評価B 騎手C
母は秋華賞2着馬。前向きに走る気性で、1400mはピッタリ。前2走は共に直線で先頭に立つシーンがあっての4着だった。栗東に転厩して3戦目、CWコースでも坂路でも動いている。強敵相手だが、流れに恵まれるとあるいは。
【ファーストフォリオ】評価C 騎手A
母がシーザリオで、兄にエピファネイアやサートゥルナーリアがいる超良血馬。1200mを使われてきたが、1500mの前走では直線で引いて外に出すロスがありながら差し切った。仕上がりは良好。相手は強いが、スムーズなら。
【フィアーノロマーノ】評価B 騎手B
気持ちが強く、折り合いがつくと高いパフォーマンスを見せる。ダービー卿CT、京阪杯と重賞を2勝。阪神は得意で、当舞台は阪神カップ2着、阪急杯2着(繰り上がり)あり。乗り込んだが、骨折明けの分で息保ちが課題。
【ホウオウアマゾン】評価B 騎手A
デイリー杯2歳Sはレコードのアタマ差2着。3歳になって久々、重馬場でアーリントンCを力強く押し切った。トモがしっかりしていない段階だが、1週前に栗東CWでコントレイルと併せ、今週は坂路で先着した。54キロの利は大きい。
【マイスタイル】評価A 騎手A
古くはダービーで4着。5歳時には夏に函館記念を勝ち、秋にスワンSを3着して、マイルチャンピオンシップで逃げて4着に踏ん張った。7歳でも活気あるレースぶり。攻めでも動いていて、息を入れつつスピードを活かせると一発も。
【リレーションシップ】評価B 騎手B
大型馬で難しいところがあり、気性も完成前。能力自体は相当で、1400mだと走りのリズムが良い。前走は勝ちっぷり、時計と優秀。これまでは中2週で動けていないが、栗東CWコースで長めからやれている。GIIでも。
【ルフトシュトローム】評価B 騎手B
3歳の春にニュージーランドTをV。4コーナーで外に振られたが、構わずに伸びて差し切った。次走でNHKマイルCを5着している。大型馬で体質の弱さが問題。乗り込んではきていて、素質でカバーできるか。
【ルークズネスト】評価A 騎手B
気性が強いが、それでシンザン記念をピクシーナイトの2着、ファルコンSでグレナディアガーズを破ってV。前走はなだめて乗られ、2着に伸びた。攻めは終い重点だが、これでいいか。1400mはベスト。54キロの利あり。3番枠でゴチャつかなければVも。
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